桜は入学の季節に咲く花だけに、個人の歴史を回顧させる力をもっていると思います。ピカピカのランドセルや、本格的な部活動の初練習、大教室での講義など色々な人生のシーンを懐かしくよみがえらせたりします。さらには、文字通り歴史そのものも彷彿とさせます。
春高楼の花の宴
めぐる盃 影さして
千代の松ヶ枝わけいでし
むかしの光今何処
おなじみの荒城の月です。土井晩翠が若き日に訪れた会津鶴ヶ城を思い出して作った歌とされています。一方、作曲者の滝廉太郎は故郷である竹田岡城をイメージしていたのはつとに有名です。僕は両城ともに行ったことがあります。盛衰の史実を知るだけに感慨もひとしおだったと言いたいところですが、残念ながら桜の季節ではなかったので、何か胸に迫るものがなかったような記憶があります。今度は是非、花散る坂道を登城していきたいものです。