そして、鉄腕アトムの生まれた年として遠くに仰ぎ見ていたその2003年がいよいよやって来ました。人型ロボットは開発中ですが十万馬力なんてとても出せません。ハイブリッドカーは登場しましたが、エアカーのように空を飛んではくれません。タワーマンションは人気ですが、高層階のみをもつ円盤型の住居は構造的にみて当分造れそうにもありません。ただ、皮肉にも日常の平穏を破る悪役だけは電子銃こそ持っていませんが、種々の形で大いに健在です。
『我々は美しい廃墟を残せるか』
という、栗田勇の問いかけた命題は新千年紀の入口に所在する今だからこそ真偽を判定されるべきものではなく、いつの時代においても未然にエラーを防ぐためのチェック・デジットとして意識されなければならないでしょう。
テロメアに抗する旅はまだまだ続きます。しばらくは風景を眺めながら…といきましょうか。
『門松は 冥土の旅への 一里塚』
「滅びる」と知っているからこそ美しいのですし、「消える」と思うからこそ愛しいのです。
正月そうそう湿っぽい話に感じられるかもしれませんが、諸行無常だからこそ救われる。そう思うこともめでたいのではないでしょうか。そしてやや醒めてはいますが、新たな活力も湧いてこようというものです。